結論 a)賞与制度の基本は業績配分である。 b)基本給連動型賞与制度は全く意味がない。 c)賞与制度は原資を先に確定し、一定のルールで配分する「ポイント制」を採用することが適当。 d)業績賞与制度を採用する場合には、従業員に毎月組織の業績状況を伝えることが重要。
1.なぜ基本給と連動させるのか?
2.ポイント制賞与制度とは?
3.ポイント制賞与制度の事例 |
S | 120 | 144 | 180 | 240 | 300 |
A | 110 | 132 | 165 | 220 | 275 |
B | 100 | 120 | 150 | 200 | 250 |
C | 90 | 108 | 135 | 180 | 225 |
D | 80 | 96 | 120 | 160 | 200 |
1等級 | 2等級 | 3等級 | 4等級 | 5等級 |
役割ポイント:別表の通り評価結果による開差は10%、GL(グループリーダー)とGM(ゼネラルマネージャー)の開差は500%とする。 |
S | 12 | 36 | 60 |
A | 11 | 33 | 55 |
B | 10 | 30 | 50 |
C | 9 | 27 | 45 |
D | 8 | 24 | 40 |
GL | M | GM |
勤続ポイント:勤続1年につき1ポイントとする。 2)従業員の状況 従業員数は4名で各人の人事評価結果、能力等級、役割等級、勤続年数は以下の表の通りとします。 |
氏名 | 評価結果 | 能力等級 | 役割等級 | 勤続年数 |
佐藤 | A | 5等級 | GM | 35年 |
影山 | S | 4等級 | M | 25年 |
小山 | B | 3等級 | GL | 15年 |
大津 | B | 1等級 | なし | 5年 |
3)賞与原資 今期賞与の原資は300万円とします。 【手順】 a)賞与原資を確定する この事例の場合は300万円です。 b)ポイント配分表を設計する 条件1)の通り。 c)従業員全員の人事評価を実施する 条件2)の通り。 d)従業員全員のポイントを計算する 従業員のポイントを別表に当てはめて計算すると以下の通りになります。 |
氏名 | 能力P | 役割P | 勤続P | 合計P |
佐藤 | 275 | 55 | 35 | 365 |
影山 | 240 | 36 | 25 | 301 |
小山 | 150 | 10 | 15 | 175 |
大津 | 100 | 0 | 5 | 105 |
合計 | 946 |
e)賞与原資を従業員全員合計ポイントで割り、ポイント単価を計算する この場合賞与原資が300万円、従業員全員のポイント合計が946ポイントですから、1ポイント当たりの単価は 300万円÷946ポイント=3,171円となります。 f)各人のポイントに単価を掛け戻し、賞与額を計算する よって各人の今期賞与額は以下の通りとなります。 |
氏名 | 決定賞与支給額 |
佐藤 | 1,157,415円 |
影山 | 954,471円 |
小山 | 554,925円 |
大津 | 332,955円 |
合計 | 2,999,766円 |
4.ポイント制賞与制度の特徴
5.ポイント制のメリット
6.業績管理の必要性 |