時価の時代の到来
「人材」のあり方はこう変わる

※2000年2月2日開催のセミナーレジュメ

1.改正労働者派遣法が及ぼす影響
・改正法は何を変えていくか
・いったい「社員」とは何か
・人材構成の最適化が大きなテーマになってくる
・「コア人材」と「フロー人材」の区分は否応なし
・派遣業だけではやっていけない、となると・・・
・アウトソーシングによる「持たざる経営」はますます進む
・アウトソーシングのメリットとデメリット
・第三の人件費となる社会補償費

2.雇用流動化時代の人材戦略
・流動化する人材群はどれか
・情報革命が人材流動化を促進する
・今までとは変わる人材確保の対策
・確定拠出型年金制度(日本版401(k))は人材流動化を促進する

3.コア人材を確保するための組織と処遇
・コア人材の定義〜調達難易度と調達価格
・コア人材に年齢や勤続は無関係
・コア人材へは「時価で処遇する」か「魅力ある場を提供する」か
・今、着々と進みつつある「序列」破壊

4.時価で処遇する方法
・時間軸による処遇は消滅方向
・やはり成果主義が基本
・「成果」の捉え方〜結果オンリー主義との違い
・「コンピテンシー」という視点
・「能力・役割・結果」、3つの視点での評価
・報酬は「性格の違い=インセンティブ効果」で考える(短期・中期・長期)
・報酬体系は「累積給」と「時価給」の組み合わせ
・累積給は「等級範囲給」が使いやすい
・短期インセンティブ=賞与は業績評価で
・長期雇用維持を狙う退職金の考え方

5.組織と人事を改変する具体的なスキーム
1)組織の再構築を行う
・将来的な人材構成(コア人材職群、フロー人材職群、アウトソーシング)を描く
・我が社にとってのコア人材の確保戦略(採用・育成・処遇)を描く
・仕事の性質の異なる群(職群)毎に人事体系を考える
・我が社に必要なポジション(職制)を明確にする
2)「身分」と「職制」を明確に分離する
・今後我が社は「身分制」をどうするか
・何を持って「身分」とするか
・役職名は使用許可制にする
3)身分の階段(等級)をどうするか
・等級は放置すると増える特性がある
・階段を昇ることの意味づけ
・等級の数だけ等級基準が必要になるが…
・等級は「序列」に化けて硬直化を始める ・流行の「ブロードバンディング」とは
4)等級基準を作るなら「コンピテンシー」
・優秀な社員の使命感から発想、行動様式、そして結果までをサンプリング
・爪の垢をせんじて飲む
・いかにそれに近づいたかを尺度化して評価する
・結果はよくできた職能資格制度と同じになる
5)報酬制度は3つの性格で考える
・短期的インセンティブである「賞 与」
・中期的インセンティブである「月 給」
・長期的インセンティブである「退職金」
6)評価制度は視点を変えてみる
・相対評価、主観評価こそが評価の原点
・我が社は「どのような行動や結果を高く買うのか」を明確にする
・「基準づくり」に汲々としがちな人事制度
・「基準」によって本当に公平感は増して企業は向上するのか?
・「普通」という社員を馬鹿にした評価
・加点評価の視点
・先に順番を決め、後からその証拠を出す「認定方式」
・「優秀評価行動の公表」と「事後フォロー」
・「しくみで評価する」と「人が人を評価する」