株式会社 名南経営 MAS事業部課長 亀井英孝 |
1.上手く行かない経営計画の3つの特徴 |
1)金融対策のない経営計画 2)経営者の生き甲斐、社員の働き甲斐が反映されていない経営計画 3)進捗チェック体制を確立しないまま進める経営計画 |
2.金融対策の進め方 1)資金繰り悪化の前兆 a.企業体質的な前兆 ・その1:慢性的な赤字体質(損益と、キャッシュフロー(以下CF)) ・その2:過剰投資体質(設備投資だけでなく、在庫投資、保険への投資等も) ・その3:支払超過体質(CFと返済及び積立金のバランス) b.突発的要因による悪化 ・その1:取引条件の変更 ・その2:債権の貸し倒れ(裏書にも考慮) ・その3:災害、事故の発生(PL法等も考慮) 2)資金繰り改善の対策 ステップ1.損益と収支の違いを正しく理解する ステップ2.資金繰り改善の対策(『借りなくて済む』体質作り) a.自社の現状を知る A.事業規模(借入金規模)に見合ったCFが、確保できているか B.過剰投資になっていないか C. 支払超過体質になっていないか b.具体的チェック方法 A. CFの確保 (1)損益黒字であるが、CFは借入金総額の1/10未満である。 (2)損益赤字で、CF黒字であるが、CFは借入金総額の1/10未満である。 (3)損益、CFともに赤字である。 B. 過剰投資の有無 (1)売上債権投資の見直し 売上債権回転日数=(売上債権残高÷年間売上高)×365日 (2)在庫投資の見直し 棚卸資産回転日数=(棚卸資産残高÷年間売上高)×365日 (3)その他投資の見直し(特に生命保険積立等を中心に) C.支払超過体質の有無 ex.) 定期積立金一覧表(千円) |
銀行名 | 契約日 | 満期日 | 満期額 | 積立月額 | 現在残高 | 利 率 | 備 考 |
○○銀行 | H8.10.5 | H13.10.5 | 12,000 | 200 | 2,400 | 0.30% | 担保 |
○○銀行 | H9.5.9 | H14.5.9 | 30,000 | 500 | 3,000 | 0.35% | |
△△信金 | H6.6.8 | H11.6.8 | 12,600 | 210 | 8,610 | 1.50% | |
・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ |
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合 計 | ・ | ・ | 96,000 | 1,260 | 43,010 | ・ | ・ |
借入金返済一覧表(千円) |
銀行名 | 借入日 | 終了日 | 借入総額 | 返済月額 | 現在残高 | 利 率 | 備 考 |
○○銀行 | H6.5.6 | H16.5.6 | 60,000 | 500 | 39,000 | 2.6% | |
○○銀行 | H7.8.8 | H22.8.8 | 54,000 | 300 | 45,600 | 2.3% | |
△△信金 | H5.4.8 | H15.4.8 | 36,000 | 300 | 19,500 | 3.0% | |
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合 計 | ・ | ・ | ・ | 1,800 | 154,100 | ・ | ・ |
※ 形式は問いません。 ※ 同時に金融機関毎の預貸率(注2)や実質金利などもあると良いでしょう。
c.具体的改善策
3.経営者の生き甲斐が反映される経営計画策定のポイント
4.推進及び進捗チェック体制の確立 |