Last Updated on
退職金制度診断システムv1.06
 環境の激変により日本経済は混迷の度合いを増していますが、労働という側面から見れば、これまで日本経済の担い手であった団塊の世代が50歳代に入り、急速な社員の高齢化が進んでいます。またそれと同時に、混迷経済下における転職意識の低下により勤続年数が更に長期化することが予想され、結果今まで中小企業においてあまり例のなかった定年退職が今後大量に発生する「大定年退職時代」が到来しようとしています。しかし現状は退職金制度や支払い準備について未整備の企業が多く、このまま放置すれば退職金倒産という事態も生じかねない危険な状況にあります。本ソフトはわが国でもっとも一般的な基本給連動型の退職金制度についてその診断を行うシミュレーションです。
退職金制度の実状
 みなさんの会社では現在の従業員さんがこのまま勤務を続けるとした場合、個人毎に幾ら位の退職金の支払いが必要になるのか試算はされていますでしょうか。もし行っていないのであれば、今すぐいつ、いくら位の退職金の支給が必要になるのか計算してみて下さい。退職金制度は労務管理上さほど登場するものではありませんので、一度作成されるとついついメンテナンスが行われず、20年前に作成された規程がそのまま現在も使われているという事例を頻繁に目にします。そうした中には20年前に退職金制度を設けた時には40年勤続で1,000万円程度の支給を予定していたはずが、その後の基本給の高騰によって現在は2,000万円近くにまで膨れ上がっているという事態になっていることが少なくありません。また退職金は一度規程を作ってしまうと賃金と同等にみなされる為に将来にわたり従業員に対する多額の債務を抱えることになってしまいます。更に近年の低金利により、この債務の支払に充てるように準備されている適格退職年金や中退金も軒並み予定利率が引き下げられ、当初想定していただけの給付がなされない状況になっています。これから団塊の世代が定年退職を迎える時代にみなさんの会社ではこの膨れ上がった退職金を支払うことができるでしょうか。
退職金改定の具体的方向
 現在、多くの企業では、退職時の基本給に退職時の勤続年数に応じた支給月数を掛けて退職金額を計算する『基本給連動型退職金制度』が採用されています。しかしこの方法は
a)基本給の上昇に伴い、退職金の額も膨れ上がってしまう
b)通常、基本給は年功序列的に運用されている為に退職金まで年功に流れてしまい、会社に対する功労が反映されにくい
c)賃金体系はその時々の経営環境、組織体制に応じて柔軟に変更させるべきものですが、賃金体系が変更されると通常基本給の額も変わる為、基本給に連動した退職金制度はその変化に対応させにくい

などのデメリットがあります。そこで近年、ポイント制退職金制度や確定拠出型退職金制度などへの制度改定が中堅企業を中心に積極的に行われていますが、中小企業においてはまだまだ危機感が薄く、ほとんど手つかずの状態にあると言っても過言ではありません。そこで当社ではこの「退職金制度診断システム」を作成し、経営者に具体的なデータでもって自社の退職金制度の状況を把握してもらうこととしました。
動作環境および作者
【動作環境】
Microsoft Excel2000以降が動作する環境
※当webpage以外において,ソフトの使用方法等に関するサポートは一切行いませんのでご了承下さい。なおWindows及びExcelの操作方法等につきましては各社窓口または販売店にお問い合わせ下さい。
【作者】
 大津章敬(webmaster@roumu.com)
概要
 基本給連動型の退職金制度を採用している事業所について、従業員の個人データと退職金算定の支給月数表の数値を入力すれば、自動的に各従業員の定年退職時の予想退職金と制度改定時の既得権金額をの試算を行い、グラフ化します。
【ポイント】
1)基本給連動型の退職金制度に対応
 中小企業の大半が採用している基本給連動型の退職金制度に対応していますので、そのまま多くの事業所の退職金診断を行うことができます。
2)グラフを自動作成
 退職金制度の問題は高齢化社会の到来により待ったなしの状態になっていますが、実際にはなかなか危機感を持って頂けない状況になっています。そこで、今後いつ幾ら位の退職金の支払いが必要になるのかをイメージをもって説明できるよう、グラフを作成します。
バージョンアップ情報
v1.02(99/9/17)での改定
1)昇給方法に定額昇給方式を追加
2)65歳定年に対応
3)現行支給率グラフを追加
v1.03(2000/3/2)での改定
1)勤続1年未満者の障害を修正
v1.04(2000/10/31)での改定
1)印刷の設定を追加
v1.05(2001/8/3)での改定
1)外部積立との比較を追加
v1.06(2003/5/19)での改定
1)全体のデザインを変更
2)加算退職金の列を挿入
3)現時点外部積立比較を会社都合、自己都合の双方で計算
ダウンロード
 「退職金診断システム」はLHAの自己解凍方式で圧縮されています。次のEXEファイルをダウンロード後にファイルをダブルクリックして解凍して下さい。なおダウンロードおよびご利用にあたってはこちらをご確認下さい。
taishokushindan1_06.exe(188KB)
一覧へもどる
Meinan Management Consulting Network All Rights Reserved