非正規雇用が増加を続ける愛知の雇用
愛知県県民生活部統計課は「平成24年就業構造基本調査結果(平成24年10月1日現在)」を公表しました。これは5年毎に実施されている総務省統計局の指定統計調査ですが、愛知県の雇用状況の変化が非常によく見える資料となっています。今回はこの中から、非正規雇用の状況について見ていくこととしましょう。
雇用者(役員を除く)に占める「非正規の職員・従業員」の割合
雇用者(役員を除く)に占める「パート」や「アルバイト」などの「非正規の職員・従業員」は125万5千人で、男性が38万5千人、女性が87万人となっています。「非正規の職員・従業員」の割合の推移を男女別にみると、男女とも上昇が続いており、男性は20.1%で2割を超え、女性は59.7%で約6割となっています。これを全国平均と比較すると、男性は2.0 ポイント下回り、女性は2.2 ポイント上回っています。
正規から非正規への異動割合
過去5年間に「雇用者(役員を除く)」から「雇用者(役員を除く)」に転職した「転職就業者」は64万3千人となっています。雇用形態間の異動状況をみると、前職が「正規の職員・従業員」だった者30万2千人のうち、「正規の職員・従業員」に異動した者は17万9千人(前職が「正規の職員・従業員」だった者に占める割合59.3%)、「非正規の職員・従業員」に異動した者は12万3千人(同40.7%)となっています。一方、前職が「非正規の職員・従業員」だった者34万1千人のうち、「正規の職員・従業員」に異動した者は7万2千人(前職が「非正規の職員・従業員」だった者に占める割合21.1%)、「非正規の職員・従業員」に異動した者は26万9千人(同78.9%)となっています。
以上のとおり、愛知県の雇用も全国的な動き同等、非正規雇用が増加しています。中でも上記の結果を見ると、正社員であった者が再就職する際には4割が非正規での雇用となっており、今後も非正規割合が高まることは不可避です。この分野については今後、様々な法改正等も予想されますが、企業としては非正規従業員の人事労務管理の仕組みを構築するなどの具体的な対応が求められます。
参考リンク
愛知県県民生活部統計課「平成24年就業構造基本調査結果(平成24年10月1日現在)」
http://www.pref.aichi.jp/0000064038.html
(大津章敬)
http://blog.livedoor.jp/otsuakinori/
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