日本と中国、それぞれの報道に見る隣国関係 第1回

今こそ中国の本質を客観的に見る眼が必要
 最近では、テレビをつければ、中国に関する報道を見ない日は無いくらい、日中関係の押し引きに関する話題は日々あちらこちらで繰り広げられています。テレビ番組では「中国専門家」と称するコメンテーターも登場し、それぞれに様々な論争を展開している姿が見られます。それを見ていて気づくのは、悲観論の人物は得てして中国が嫌いな人、楽観論の人物はどちらかと言えば中国擁護論を振りかざしている人、ということです。

 そこにはかなりの部分で「中国が好きか嫌いか」という、コメンテーターの極めて主観的な部分が入り込んでいる気がします。特に楽観派の人たちは自分が中国に関わるビジネスをしているから、「世間は中国に対して少なからず誤解をしている」という立場に立って意見していることが多いように思えて来ます。そのため、私たちは、損得という個人的、主観的な考えではなく、「本当はどうなのか」というところを日本、中国の現状を踏まえて考えていかなければ、この先中国とどのように付き合っていけばよいのか、その方向を間違って捉えてしまうことになります。(清原学)

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