中国各地で給与額の「指導ライン」が発表、上げ幅は縮小傾向
毎年夏を迎える時期になりますと、中国各地の各省、各市から、その年の昇給率の指導が発表になります。
日本では、企業の昇給に行政が直接的に関与するということは甚だ信じられないことかも知れませんが、
中国では既に10年近く前から行われていることです。
いわゆる「ガイドライン」と呼ばれるこの指標は、「基準値」「上限値」「下限値」がそれぞれ示されます。
通常の企業活動において利益も出ている企業では、最低でも基準値をクリアしなさい、
業績が悪く損益が出ている企業は下限値でいいですよ、というものです。
ただ、各地の行政が通知するこの「基準値」でも容易に10%は超える水準になっています。
中国政府としては一向に伸びていかない国内消費の比率を高めるために、個人所得の拡大を目論んでおり、
そのための政策ではありますが、企業にとっては一層、人件費を増やしていくことになりますので、
そういう意味でこのガイドラインは重荷となっているのです。
2014年6月18日 清原学
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140618-00000111-cn-cn