「海外勤務に労災適用」の衝撃~東京高裁判決~
こんにちは。服部@名南経営です。
先日、東京高裁で海外赴任者の労災適用が認められた判決がマスメディアによって報道されていました。
この判決は、運送会社の上海事務所の代表者として赴任中、45歳で心筋梗塞で死亡。出張中でもなく、現地への赴任者として勤務していたものの、労災の特別加入には未加入。海外赴任にあたっては、属地主義という法律上の考えから現地の法律が適用され、日本の制度である労災保険は適用されることがない、ということがこれまでの考え方であり、労基署が労災の適用をしないことは、当然の判断でした。
しかし、東京の本社に業務の決定権があったことや出勤簿を本社に提出していたことから、実質的には国内の事業所に所属していたと裁判所が判断、国内拠点と同様に扱うべきとして、労基署の処分を取消し、労災の適用が認められることになりました。
実際、過重労働防止の観点から勤怠記録を日本の本社に提出するといった上記と同じような管理をしている企業は少なくありませんが、何とも衝撃的な判決でした。近いうちに判決文が公開されれば、全文を精読し、企業における対策も考えていきたいと思います。
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