在留カードの仕様書が公開されました/入国管理局
日本に中長期間在留する外国人には、法務大臣から在留カードが交付されます。この在留カードは、法務大臣が日本に中長期間滞在できる在留資格と在留期間をもって適法に在留する者であることを証明する証明書兼許可証です。在留カードは、氏名、生年月日、住所の記載に加え、顔写真もついているので、外国人にとっての身分証明書になっています。さらに、在留カードにはICチップが内蔵されており、券面と同じ情報が記録されています。
今回、法務省入国管理局は、この在留カードに搭載されているICチップの仕様書を公開しました。これは、近年、金融機関や携帯電話事業者等が諸取引を行う際に身分証明書などによる本人確認を義務付けており、社会の様々な場面において本人確認の重要性が増してきているため、外国人が在留カードを写真付きの身分証明書として種々の本人確認の場面で利用されることが増えてきていることを受けたものです。残念ながら、中には在留カードを偽造・変造し悪用する者がいるため、民間企業等においても、カードの偽造・変造の確認を容易に行うことができるよう、在留カードのICチップの読み出しに係る仕様の公開に踏み切ったというところです。
今後、この仕様書をもとに金融機関や民間企業等がそれぞれ確認システムを開発し、在留カードの確認が確実に行われることになることで、不正な取引等が防止され、金融機関や民間企業などの当事者や善良な外国人の方々の保護につながることが期待されます。
<参考リンク>
法務省入国管理局「在留カード等仕様書の公開について」
http://www.immi-moj.go.jp/news-list/120424_01.html