制度創設初年度は想定の10分の1に留まる約4,000人という結果に/特定技能の在留外国人数
法務省は、2020年5月29日、「2020年3月末の特定技能在留外国人数」を公表しました。四半期ごとにその在留者数を公表してきていますが、1年が経過した2020年3月末時点での特定技能の在留者数は3,987人となっています。
外国人労働者の新たな在留資格である「特定技能」制度は、2019年4月、人手不足の状況を解消するための施策として、大注目の中、導入がされました。特定技能制度は、これまでの規制を緩和し、人手不足が生じている一定の業界に限り、技能実習を修了した外国人や一定の試験(技能試験・日本語試験)に合格した外国人を就労目的で雇うことが認められる、という制度です。
特定技能については、当初、今後5年間で約34万人、初年度においても最大約4万人の受け入れが想定されていましたが、実際には、試験制度の準備不足などにより、体制が追い付いていない状況が続き、結果的には、想定の10分の1程度となりました。
年度の後半においては、2019年12月末から2020年3月末にかけて、特定技能在留外国人数が約2.5倍に増加し、増加傾向にありましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、再び増加は鈍化しているようです。
<参考リンク>
法務省 出入国在留管理庁 「令和2年3月末現在における特定技能在留外国人数について」
http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri06_00115.html