副業・兼業をしている人に健康診断を受診させた場合に受給できる助成金

 働き方改革の一環として、副業・兼業の推進が政府主導で行われ、実際に副業・兼業をする労働者も増加傾向にあるかと思います。

 通常、正社員や労働時間が比較的長いパートタイマー等については、労働安全衛生法に基づき会社が定期的に健康診断を受診させ、必要な措置を講じることになります。ところが副業・兼業労働者については、その労働時間が正社員等に比べて短いことが多いことから、健康診断の実施が義務付けられる労働者に該当しないことも多くあります。このため、副業・兼業労働者に対する健康診断の実施を促進することを目的に、「副業・兼業労働者の健康診断助成金」が設けられました。
 この助成金は、会社が一副業・兼業労働者に対して1回健康診断を実施すると1回当たり10,000円(一事業場当たりの上限100,000円)が支給されるものです。なお、一副業・兼業労働者当たり1回限り対象となります。

 副業・兼業労働者は一企業での労働時間は短くても、トータルの労働時間は長くなりがちであり、健康面への配慮が重要になります。このような助成金を活用しながら、労働環境を整備してもよいでしょう。


参考リンク
労働者健康安全機構「副業・兼業労働者の健康診断助成金」
https://www.johas.go.jp/tabid/1946/Default.aspx
(宮武貴美)