リモートワークでの情報漏洩は大丈夫でしょうか?

 またしても新型コロナの感染が増加し、緊急事態宣言のエリアが拡大することになった。一方ではオリンピックの金メダルラッシュ。スポーツ観戦が大好きな大熊としては嬉しくもあり、なんとも妙な感覚に陥る日々となっていた。


大熊社労士
 おはようございます!
服部社長服部社長
 大熊さん、おはようございます。新型コロナの話をするのも飽きましたが、またまた感染拡大ですね。
大熊社労士
 本当にそうですね。夏になったらウイルスが弱まるので終息に向かうなんていう希望的観測が出ていた頃が懐かしいですね。最高気温35度で、感染者数が過去最高を更新なんですから。
宮田部長
 そんな話もありましたね。それを信じていましたから、いま頃はビアガーデンで大盛り上がりのはずだったのですが、完全にあてが外れてしまいました。うーん、残念!
大熊社労士
 そうですね。最近、生ビール飲んでないですからね。早く行きたいですね。
宮田部長宮田部長
 そうそう、外での飲食といえば先日、出先で少し時間ができたので、あるカフェに入って時間調整をしていたのです。すると、少し離れた席のビジネスマンが、リモートで会議を始めました。その声が店内に響き渡っていて、せっかくのリラックスタイムが台無しでしたよ。周囲の客もチラチラとそのビジネスマンを見て、眉をひそめていたので、私と同じ感覚だったのだと思います。
大熊社労士
 最近、そういう場面が増えましたよね。私も数年前、梅田のカフェで時間調整をしていたら2人組のビジネスマンが、顧客リストのようなものを机に広げて、そこでテレアポを始めたときにはびっくりしました。
服部社長
 それはすごいですね。私も宮田部長と同じ経験を先日しましたよ。経営者として感じることがいろいろありましたね。まずはお店の対応ですが、あんな客だらけになったらお店はやっていけなくなりますよ。私も気分が悪くて、早々にお店を出たのですが、もうあのお店に行こうとは思いませんからね。サイレントマジョリティなんていう言葉もありますが、こうやってお店は客を失っていくのでしょうね。そうなりたくなければ、お店としての方針を決めて、徹底しないと。喫煙席のように場所を区切った上でリモート会議や通話ができる席を設けて、そこはタイムチャージ制にすればWIN-WINだと思います。
大熊社労士
 そうですよね。それは名案ですね。
服部社長
 もう一つは情報漏洩の問題です。私がその場面に遭遇したときは、それこそ情報漏洩をしまくっていました。どうも不動産会社の社員で、部下に指示しているようでしたので、たぶん部長クラスなのだと思います。〇〇町の土地取引の状況が手に取るように分かりました。
大熊社労士大熊社労士
 それはひどいですね。このように考えると、リモートワークのルールはより具体的に定めないといけませんね。そもそも在宅以外でのリモートワークを認めるのか。認める場合、お店などのWIFIの使用を許可するのか。情報漏洩がないように仕事の内容を制限したり、今回のように会話を聞き取られたり、PC画面を覗き見されないようにするなどの注意点も具体的に明示した方がよいように思います。
服部社長
 本当にそう思います。
福島照美福島さん
 それでは私の方でそのルールの素案を検討したいと思いますが、今回は「リモートワーク運用規程」といった法律の条文のような規程よりも具体的に注意しなければならないこと、禁止することをまとめたガイドラインのようなものの方が効果的ではないかと思うのですがいかがでしょうか?
服部社長
 そうだね。賛成。その方向でまとめてみてください。
福島さん
 分かりました!進めます。

>>>to be continued

大熊社労士のワンポイントアドバイス[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
 こんにちは、大熊です。モバイル化の進展により、仕事をする場が社内に限定されない時代となり、情報漏洩のリスクが高まっています。新型コロナの影響によるリモートワークの拡大がその問題を更に大きくしており、企業としては情報漏洩リスクを下げるための具体的な対策の強化が求められます。これを進めるためにはネットワークのセキュリティ強化などのシステム面の対応も重要ですが、現実的に情報漏洩の原因の多くは従業員の不注意などとなっています。よって、リモートワークを行う際の遵守事項などについて具体的なルールとして定め、徹底することが求められます。

 また今回のケースをまったく別の視点で見れば、飲食店などではタバコの分煙のようにスマホの通話やリモート会議などを行うことができる席や個室などをタイムチャージ制で提供するなど新たなビジネスチャンスを作ることもできるのではないかと思います。実際にモバイルワークを行っていると、都心でWEB会議を行う場所がなかなかなく困ることが多いと感じます。

(大津章敬)