今春入社の新入社員の67.7%が「ジョブ型採用に関心がある」と回答
最近、「ジョブ型」というキーワードを耳にすることが増えました。マスコミの報道などを見ていると、能力主義や成果主義の徹底をジョブ型と表記するなど、その仕組みに対する理解度の低さを感じることも多くありますが、このキーワードは学生の関心も高いようです。本日は株式会社学情が、2024年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象に実施したアンケートの結果を見てみることにしましょう。
(1)ジョブ型採用に興味はありますか?
興味がある 27.6%
どちらかと言えば興味がある 40.0%
どちらとも言えない 24.7%
どちらかと言えば興味はない 2.3%
興味はない 5.4%
(2)ジョブ型採用に興味を持っている理由
58.0% どんな仕事をするかが明確だから
42.3% 配属される部署が決まっているから
30.0% 学んだことやスキルを活かせるから
21.4% 今後増えていくと思うから
21.1% 専門性を身につけることができるから
このように、 「興味がある」と「どちらかと言えば興味がある」を合計すると、67.6%にも達し、学生のジョブ型に対する関心の高さを感じます。ただ、学生もジョブ型を単なる職種別採用といった感じで捉えている傾向があるように感じられる結果となっています。
わが国でジョブ型を本格的に推進するためには、企業がそうした人事制度を採用するというだけではなく、大学教育や各種労働慣行の見直しなども進める必要があり、むしろ学生にとっては厳しい世界となっていきます。しかし、今回の結果は、自らの専門性を高めるためには、メンバーシップ型としてそのキャリア形成を企業に委ねるのではなく、自らのキャリアに対して責任を持つ必要があると考えていると解釈することはできるでしょう。少なくともキャリアパスの明確化などの対策は進めておきたいものです。
参考リンク
株式会社学情「約7割の学生が「ジョブ型採用」に興味があると回答(2022/4/21)」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000864.000013485.html
(大津章敬)