インターンシップで取得した学生情報を採用活動に利用可能に

 採用活動前にインターンシップを実施する企業が多くなりました。本来、インターンシップは「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」と定義されており、そこで取得した学生情報を広報活動や採用選考活動に使用してはならないとされてきました。

 これについて、文部科学省、厚生労働省および経済産業省は合同で「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方」を2022年6月13日に一部改正し、現在の大学2年生より、一定の要件を満たしたインターンシップについて、取得した学生情報を広報活動・採用選考活動に活用することが可能という方針に変更しました

 一定の基準に準拠するインターンシップで得られた学生情報については、その情報を採用活動開始後に活用することができる点が改正のポイントになります。一定の基準とは、就業体験要件として「必ず就業体験を行う。インターンシップ実施期間の半分を超える日数を職場での就業体験に充てること」や、実施期間要件として「インターンシップの実施期間は、汎用的能力活用型では5日間以上、専門能力活用型では2週間以上」等が含まれています。

 これまでも実質的にはインターンシップで得られた情報が採用活動に用いられていたともいわれますが、方針が明確化されたことの意義は大きいと思われます。その他の基準を含め、方針の全文は以下より確認することができます。

↓「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方」
https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/000949684.pdf?fbclid=IwAR3_DVqjQmNyBJviiWYr94RibFELagJYDuyD41huTmNy9yup80IZNKD0dD8


参考リンク
厚生労働省「若者の雇入れを検討している事業主の皆さまへ」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000133085.html
経済産業省「現大学2年生より、インターンシップのあり方が変わります!」
https://www.meti.go.jp/press/2022/06/20220613002/20220613002.html
(宮武貴美)