2022年の中小企業の昇給妥結平均額は前年比+660円の5,036円
今年の春は、世界的な物価上昇や採用難による賃金上昇に加え、政府からの要請などもあったため、「賃上げ」というキーワードが注目を浴びました。その中でも大企業と比較して収益力に劣る中小企業がどの程度の賃上げを行うことができるかは、我が国の経済においても重要なポイントとなります。
そこで本日は、経団連が公表した「2022年春季労使交渉・中小企業業種別妥結結果(最終集計 2022年8月9日)」の結果を見ていきたいと思います。なお、本調査は、従業員数500人未満の17業種754社を対象に実施されたもので、今回の結果は、集計可能な17業種377社の結果となっています。
これによれば、2022年の昇給の妥結額平均は、前年比660円の5,036円となっています。これを更に従業員規模別で見ると以下のようになっています。
100人未満 4,497円(前年4,162円)
100人~300人未満 5,059円(前年4,267円)
300人~500人未満 5,135円(前年4,529円)
これが世間の中小企業の現実と一致するかと言えば、必ずしもそうではありませんが、全体としては前年よりも高い昇給水準となった企業が多いのは間違いないようです。
参考リンク
経団連「2022年春季労使交渉・中小企業業種別妥結結果(最終集計 2022年8月9日)」
http://www.keidanren.or.jp/policy/2022/075.pdf
(大津章敬)