合理的配慮の提供に関する相談が増加

 先日、厚生労働省より、「雇用の分野における障害者の差別禁止・合理的配慮の提供義務に係る相談等実績(令和5年度)」が公表されました。ハローワークに寄せられた障害者差別および合理的配慮の提供に関する相談は245件で、対前年度比8.9%増加したことから、この内容をみてみましょう。

 まず、この245件をみてみると、障害者差別に関する相談は、31件(対前年度比 16.2%減)、合理的配慮の提供に関する相談は、214件(対前年度比 13.8%増)でした。増加となった合理的配慮の提供に関する相談内容をみてみると、「上司・同僚の障害の理解に関するもの」が一番多く(26,1%)、「相談体制の整備、コミュニケーションに関するもの」(18.0%)、「業務内容・業務量に関するもの」(13.9%)が続いています。

 合理的配慮の提供については、厚生労働省から障害者への合理的配慮好事例集(令和6年3月)が出されています。これは、障害のある従業員・職員と対話を重ねながら、その能力を発揮し、生き生きと働ける職場環境の構築に向け、取組を推進している民間企業及び地方公共団体の事例が掲載されたものです。今後、採用を行う際や労務管理を行う際に参考になるでしょう。

■障害者への合理的配慮好事例集(令和6年3月)はこちら
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001234010.pdf


参考リンク
厚生労働省「「雇用の分野における障害者の差別禁止・合理的配慮の提供義務に係る相談等実績(令和5年度)」を公表しました」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41002.html

(福間みゆき)