40・50代の転職者数が2014年度の5倍に急増
多くの企業で人手不足が続いており、転職市場が活況となっています。かつては転職年齢は30歳などと言われた時代もありましたが、現在は40代以上の転職が急増しています。そこで本日は、リクルートの「ミドル世代の転職動向」の中から、40~59歳のミドル世代の転職の状況と転職の際の賃金推移について見ていきたいと思います。なお、調査対象はフルタイム勤務者で直近に転職を経験している方で有効回答者数は1,248名となっています。
今回の調査結果の注目点を挙げると以下のようになります。
- 2023年度のミドル世代の転職者数は2014年度の5.00倍に急増。なお、同期間の全体の伸び率は2.74倍のため、ミドル世代の転職が明らかに増加している。
- ミドル世代で転職のより前職と比べて賃金が1割以上増えた者の割合は、2014年度の15.6%から2023年度で27.4%と、11.8ポイント増加している。
このように40代・50代でも転職が当たり前の時代となってきています。この年代は管理職として組織には欠かせない人材であることも多く、今後は転職防止のためにも社外の相場を意識した賃金設計が重要になってくるでしょう。こうした点からも年功賃金を役割ベースなどの賃金制度に見直す動きが増加すると予想されます。
参考リンク
リクルート「ミドル世代の転職動向(2024/9/30)」
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/2024/0930_14763.html
(大津章敬)