若手社会人の71.2%が就職活動の際に「ワークライフバランスの充実度」を重視

近年、働き方や仕事に対する価値観の多様化が進む中で、若手社会人の「企業選びの重視点」はどのように変化しているのでしょうか?本日は、公益社団法人全国求人情報協会が2025年に実施した「入社2年~4年目社会人の就業意識の実態調査」から、特に「就職活動時の企業選びの重視点」に焦点を当て、その特徴と背景を詳しく見ていきます。なお、この調査は、2022年~2024年に大学を卒業し、民間企業に正社員として就職した若手社会人1,600人を対象に実施されたものです。
■就職活動時に最も重視されたのは「ワークライフバランス」
調査結果によると、若手社会人が就職活動の際にもっとも重視したポイントは「ワークライフバランスの充実度」であり、71.2%がこれを重要視しています。これは2024年の調査結果(70.9%)とほぼ同じ水準で、働き方改革やテレワークの普及など社会全体の働き方の変化を背景に、プライベートの充実を求める傾向が強まっていることが伺えます。また、「担当する仕事内容」(68.4%)、「給与の高さ」(62.1%)も依然として重視される項目であり、仕事の内容や報酬面も企業選びの重要な要素として位置付けられています。

■「ワークライフバランス」を重視した人は他のポイントも広く重視
今回の調査で興味深いのは、「ワークライフバランスの充実度」を重視した人は、他の企業選びのポイントについても全体より高い割合で重視している点です。具体的には、以下の各項目にも高い関心を示しています。つまり、「ワークライフバランス」を重視する人は、単に働く時間や休みだけでなく、仕事のやりがいや人間関係など、仕事全体の質にも関心が高いことがわかります。
担当する仕事内容:76.6%(全体比+8.2%)
給与の高さ:71.1%(全体比+9.0%)
仕事から得られる達成感:59.1%(全体比+6.5%)
仕事から得られる成長機会:57.2%(全体比+6.8%)
職場の同僚や上司との人間関係:約57%(全体比+7.8%)

■逆に重視されにくいのは「同期の能力」「昇進のスピード」「上司の能力」
一方で、「同期の能力」や「昇進のスピード」、「上司の能力」については、重視しなかった人の割合が高く、これらは優先度が低い項目となっています。これは、若手が「自分の成長」や「働きやすさ」を重視し、他者との競争や昇進の速さといった側面にはあまり関心を持たない傾向を示しています。

若手社会人にとって、就職活動時の企業選びは「ワークライフバランス」を軸に、仕事内容や給与、職場の人間関係など多面的に判断されていることが今回の調査で明らかになりました。企業はこれらのニーズに応えることで、優秀な若手人材の確保と定着に繋げることが求められます。


参考リンク
公益社団法人 全国求人情報協会「入社2年~4年目社会人の就業意識の実態調査(2025年度)」
https://www.zenkyukyo.or.jp/wp/wp-content/uploads/2025/12/d37cca442beb50c950c2bb9ac5c77f33-1.pdf

(大津章敬)