兼業・副業を積極的に認めている会社は11.78%

兼業・副業という働き方が徐々に一般化していますが、現在の企業の容認等の状況はどうなっているのでしょうか。本日は、東京商工リサーチが実施した「2025年 企業の「兼業・副業」に関するアンケート調査」の結果を見ていくことにしましょう。なお、本調査は2025年12月1~8日に企業を対象に実施されたもので、有効回答5,524社を集計したものとなっています。
※資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業と定義。

兼業・副業の容認状況は画像のグラフの通り、「積極的に認めている」企業は全体で11.78%となっています。しかし、大企業と中小企業では状況がまったく異なり、中小医業では12.68%であるのに対し、大企業では1.95%に止まっています。また「条件付きで認めている」という回答も全体で44.64%となっていますが、やはり中小企業の方が多いという傾向が見られます。

■兼業・副業を認める理由
兼業・副業を認める理由の上位は以下のようになっています。
71.85% 従業員の収入向上に寄与するため
31.32% 人材の獲得のため
27.30% 兼業・副業で得られるスキル・経験の本業への還元を期待
23.97% 従業員のエンゲージメント(会社との結びつき)向上のため

なお、大企業と中小企業を比較すると、「従業員の収入向上に寄与するため」という回答は中小企業で73.03%であるのに対し、大企業では49.65%に止まっています。これには企業規模による賃金格差が背景にあると見るのが妥当でしょう。

■兼業・副業をしている従業員の年齢層
全企業で、兼業・副業をしている割合がもっとも多い従業員の年齢層を見ると以下のように30代から50代までが多いという結果となっています。
20代 12.6%
30代 23.6%
40代 29.5%
50代 21.8%
60代 11.0%

現在進められている労働基準法改正の議論では、副業時の割増賃金にかかる労働時間通算の廃止というテーマも取り上げられています。仮にこの改正が成立するとすれば、労働契約による兼業・副業の増加が予想されます。

兼業・副業は人手不足対策としても重要なテーマとなっていますので、自社の従業員が副業をするというケースだけでなく、兼業・副業人材を活用するという視点で自社としての対応を検討していきたいものです。


参考リンク
東京商工リサーチ「2025年 企業の「兼業・副業」に関するアンケート調査(2025/12/26)」
https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1202255_1527.html

(大津章敬)