令和7年賃構調査速報に見る賃金カーブフラット化の進行
先日、厚生労働省から「令和7年賃金構造基本統計調査 速報」が公表されました。今回の速報では、以下の2つのデータを見ることができます。
- 一般労働者の学歴、勤続年数階級別賃金及び対前年増減率
- 一般労働者の学歴、年齢階級別賃金及び対前年増減率
このうち、大卒の年齢階級別のデータを見ると、以下のように40代前半までの賃金が上昇する一方、40代後半・50代の賃金が伸び悩んでいることが分かります。これは近年の初任給上昇や若手中心のベースアップの結果がデータ的にも裏付けられた形になるのではないでしょうか。また継続的な人手不足から60歳以降の高齢者を活用する機運が高まり、定年延長や処遇改善が行われていますが、その結果、60歳代の賃金も大きく上昇していることが分かります。
20-24歳 5.2%
25-29歳 4.4%
30-34歳 4.6%
35-39歳 2.4%
40-44歳 4.7%
45-49歳 △0.2%
50-54歳 0.7%
55-59歳 0.4%
60-64歳 3.8%
65-69歳 5.2%
70歳- △4.7%
このようにここ数年の賃上げにより、世間の賃金カーブが変化し、よりフラット化する傾向が見られます。結果として現場で活躍しているミドルクラスの人材の不満の増大という課題も大きくなっていますので、人事制度の見直しにより、年齢に関わらず、貢献度に見合った賃金が支給される状態を作る必要性が高くなっています。
なお、高卒においても近い傾向は見られますが、大卒と比較すると年代別の際はそれほど多くありません。
参考リンク
厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 速報」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001229845&tclass2=000001229847&tclass3val=0
(大津章敬)

