人事評価制度の納得感と強い相関関係が見られるフィードバックの有無
人事評価制度の納得性向上は、企業経営における永遠の課題ですが、そのポイントはフィードバックにあるとよく言われます。そこで本日は、マイナビの「【正社員1.8万人に聞いた】六月病と評価フィードバックに関する調査」の結果から、人事評価におけるフィードバックの重要性について取り上げたいと思います。
同調査では、自身の評価に「納得感がある」と答えた人は48.4%と、全体の約半数にとどまっています。
■直近の評価に納得感があると思うか
11.9% そう思う
36.5% どちらかといえばそう思う
31.6% あまりそう思わない
20.0% そう思わない
注目すべきは、この納得感の有無が「フィードバック」と強く連動している点です。「そう思う」と回答した者では39.5%が「丁寧なフィードバックがある」と回答したのに対し、「そうは思わない」と回答した者では68.4%が「フィードバックも結果の共有も無い」状態でした。
ここで多くの経営者が見落としがちな落とし穴があります。同調査において、企業の73.6%はフィードバックを「重要視している」と答えているものの、社内でルール化できている企業は49.6%と半数に満たず、14.0%は「個人の裁量(現場の管理職任せ)」にしています。つまり、「重要だと思っているが、現場では実施されていない」という形骸化が起きているのです。
評価への納得感は、単に従業員の機嫌を取るためのものではありません。会社の期待値と本人の認識のギャップを埋め、次の成長へのモチベーションを高め、より高確率で事業計画を達成するための重要な取り組みです。
企業としていますぐ取り組むべきは、評価フィードバックを管理職個人の裁量に任せず、組織として仕組み化(ルール化)することです。結果の良し悪しにかかわらず、「なぜその評価になったのか」の根拠を伝え、今後の期待を対話する時間を15分でも設ける。この経営陣の意思と丁寧な対話の積み重ねこそが、従業員の安心感を醸成し、今後の業績を牽引する強い組織をつくる処方箋となります。
参考リンク
マイナビ「【正社員1.8万人に聞いた】六月病と評価フィードバックに関する調査」
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260526_110900/
(大津章敬)

