2年連続1,000件を超えた精神障害にかかる労災支給決定件数

 先日、厚生労働省は、令和7年度の「過労死等の労災補償状況」結果を公表しました。今回は、精神障害に関する事案の労災補償状況を見ていきます。

(1)請求件数 4,958件(前年度比+1,178件)
(2)支給決定件数 1,082件(前年度比+26件)
(3)年齢別の傾向

  • 請求件数は「40~49歳」1,344件、「50~59歳」1,207件、「30~39歳」1,122件の順で多い
  • 支給決定件数は「40~49歳」「40~49歳」294件、「50~59歳」244件、「30~39歳」243件の順に多い

(4)時間間外労働時間別(1か月平均)の傾向

  • 支給決定件数は「20時間未満」が57件で最も多く、次いで「40時間以上~60時間未満」が55件

(5)出来事別の傾向

  • 支給決定件数は、「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」222件、「顧客や取引先、施設利用者等から著しい迷惑行為を受けた」と「セクシュアルハラスメントを受けた」127件、「仕事内容・仕事量の大きな変化を生じさせる出来事があった」113件の順に多い

 令和7年度は、請求件数が大幅に伸びて5,000件に近い件数となっています。支給決定件数自体は、請求件数の伸びに比べるとそこまで伸びていないという状況ですが、企業としては、そもそも請求事案とならないように、ハラスメント研修を実施したり、相談できる体制を作ったりなど、対応が求められています。


参考リンク
厚生労働省「令和7年度「過労死等の労災補償状況」を公表します」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59039.html

(福間みゆき)