新DB年金の予定利率は100名以下企業で2.5%
今日、あるお客様の適年解約の打ち合わせで、某国内大手生命保険会社の方とお話しする機会がありました。既に何度も一緒にお仕事をさせて頂いている方ということもあり、互いに情報交換をしようということになりました。私からは質問を受けた企業合併時の企業年金の取り扱いについてお話した上で、その方からは新DB年金(規約型確定給付年金制度)の状況について情報を頂きました。その方は名古屋市内でも都心にある大きな営業所の部長さんなのですが、その営業所でこれまでに取り扱った新DB年金はまだたった1件だそうです。またその際の予定利率についてお聞きしたところ、被保険者数100名以下の場合には年2.5%以下(100名超の場合には交渉の余地あり)と定められているそうです。この設定では、従来5.5%で契約し、過去の積立不足を抱えた通常の中小企業であれば、掛金は10倍近くに跳ね上がることも珍しくないでしょう。これでは仮に新DB年金を選択したくとも、実際に選択することは極めて難しいと言わざるを得ません。
中退共に加入できる規模の企業であればまだ良いのでしょうが、そのラインを少し超えた中堅企業の企業年金問題の深刻さを改めて実感しました。
(大津章敬)