急増するテレワーク人口

 先日、国土交通省から「2005年時点のテレワーク人口推計(実態調査)結果について」という調査結果が発表されました。これはテレワーク人口を推計し、テレワーカー(※)の実態を明らかにする目的で調査されたものですが、この中で2002年と2005年のテレワーク人口の比較がされており、それによれば以下のように大幅にテレワーク人口が増加していることが明らかになっています。
[テレワーク人口の増加]
週8時間以上
 2005年 674万人
 2002年 408万人
週8時間未満
 2005年 1847万人
 2002年  634万人


 このようにテレワーク人口はこの3年間で、約2.5倍に増加していることが分かります。これはブロードバンドの家庭への普及など、ITの発達が大きな影響を与えていると思われますが、国の施策としても、昨年、国土交通省、総務省、厚生労働省および経済産業省より「THE Telework GUIDEBOOK 企業のためのテレワーク導入・運用ガイドブック」が作成されるなど、積極的な推進が行われています。労働時間管理や労災保険適用など、テレワークの実施に対する問題はまだ山積していますが、こうした課題については今後、徐々に整備が進められていくことでしょう。育児や介護で家庭に入らざるを得ない女性労働力の活用など、企業としても人材不足を埋めるひとつの手段としてテレワーカーの活用を考えていくことが求められているのではないでしょうか。
※テレワーカーとは
 テレワークを行っている人、つまり、「情報通信手段(IT)を活用して、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方をする人」をさします。例えば、自宅、サテライトオフィス、テレワークセンターなどで、又はモバイルワークにより、通常勤務する場所以外の場所でITを活用して1週間あたり8時間以上働く人のことをいいます。



参考リンク
国土交通省「2005年時点のテレワーク人口推計(実態調査)結果について」
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha06/04/040614_.html
厚生労働省「『THE Telework GUIDEBOOK 企業のためのテレワーク導入・運用ガイドブック』の作成」
http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/08/tp0818-1.html


(宮武貴美


当社ホームページ「労務ドットコム」にもアクセスをお待ちしています。