平成19年1月からの源泉所得税額表変更に伴う実務への影響

平成19年1月からの源泉所得税額表変更に伴う実務への影響 約1ヶ月前、当ブログで「来年から所得税の源泉徴収税額表が変わります」という記事を掲載しましたが、本日はこの内容の詳細について取り上げてみましょう。


 前回は税額表の変更理由として、「平成19年分の所得税から定率減税が廃止されることに伴」うものとご案内しましたが、これ以外の理由として「地方分権を進めるため、国税(所得税)から地方税(住民税)へ税金が移し替えられること」があります。よって、移し替えに伴う所得税と住民税の合計負担額が変わることは基本的にないとされています。


 実務への影響ですが、ほとんどの給与所得者の所得税が平成19年1月より減り、住民税が平成19年6月より増えることになります。住民税は前年の所得に対して計算され、当年の6月から変更になりますので、平成19年1月から平成19年5月までは、所得税が平成19年、住民税が平成18年となり、結果として一時的に手取額が増加したように感じられるでしょう。具体例としては、月給(課税支給額)30万円の方については、左表の通り約5,500円の手取額の増加になります。


 特に住民税が普通徴収の場合は、給与手取額のみを見ると恒常的に手取額が増加し、住民税が跳ね上がったように感じるため、社員に対する事前のアナウンスが重要になるでしょう。



参考リンク
国税庁「給与所得者の皆さんへ(所得税額及び住民税額について)」
http://www.nta.go.jp/category/pamph/gensen/5294/01.htm
関連blog記事
2006年10月13日「来年から所得税の源泉徴収税額表が変わります」
https://roumu.com
/archives/50755258.html


(宮武貴美)


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