減少が続く未払賃金立替払事業の実施状況

減少が続く未払賃金立替払事業の実施状況 厚生労働省は昨日、「平成24年度の未払賃金立替払事業の実施状況」を発表しました。未払賃金立替払事業とは、企業の倒産に伴い、賃金が支払われないまま退職を余儀なくされた労働者に対して、未払となっている賃金の一部を、事業主に代わり立て替えて支払うという制度であり、リーマンショック後には多くの企業・労働者が利用していたものでした。

 昨年度の結果については、企業倒産件数が減少したこと受け、以下の通り、企業数・支給者数・立替払額いずれも前年度を下回ったとのことです。
企業数 : 3,211件(対前年度比12.8%減少)
支給者数: 40,205人(対前年度比 5.7%減少)

 ・立替払額: 175億736万円 (対前年度比12.2%減少)

 リーマンショックがあった2008年は16,146件とこの10年の中でもっとも多い倒産があったのに対し、昨年度は約30%減の11,719件となったことを考えると納得できる結果ではあります。なお、実際に立替払を実施するのは、独立行政法人労働者健康福祉機構であり、未払賃金総額の8割(年齢等による限度額あり)が立て替えられることになっています。


参考リンク
厚生労働省「平成24年度の未払賃金立替払事業の実施状況」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000034s0x.html

(宮武貴美)

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