2015年度賃上げ 40%の企業がベースアップを実施
12月も中旬となり、来年の春闘の話題が新聞紙上を賑わすようになってきました。ここ数年の春闘における最大のテーマはベースアップとなっている訳ですが、実際にどの程度の企業がベースアップを行ったのでしょうか。そこで本日は、産労総合研究所の「2015年度 モデル賃金・モデル年間賃金の実態」より、賃上げの実施状況について取り上げたいと思います。なお、この調査の対象は全国1・2部上場企業および過去に本調査に回答があった同社会員企業から任意抽出した3,500社で回答は180社。
これによれば、2015年の賃上げ状況は「賃上げあり」が83.3%で、そのうち「定昇のみ」が43.3%、「ベースアップを実施」が40.0%となっています。前年の84.9%と比べると若干賃上げ企業が減少していますが、ベアを実施した企業は増加という結果となりました。なお、具体的な賃上げ額と賃上げ率は、全体平均では5,918円、2.02%で、前回の5,558円、1.95%から360円増加し、6,000円に迫る賃上げとなっています。
これは概ね上場企業の結果と見るのが妥当でしょうが、来春の春闘の要求方針を見ていると、更に大きなベアも想定される状況となっています。初任給の上昇と採用難の状況も続いておりますので、妥当な賃金水準の設定が人事管理において重要な課題となってくることは確実です。
参考リンク
産労総合研究所「2015年度 モデル賃金・モデル年間賃金の実態」
http://www.e-sanro.net/jinji/j_research/j_research01/1511-2/
(大津章敬)
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