企業として対応を検討しておくべき従業員の副業・兼業

kaikaku 2017年3月29日のブログ記事「働き方改革実現会議 大注目の「働き方改革実行計画(案)」を公開」で取り上げたとおり、昨年度末に働き方改革の実行計画が策定されました。人事労務分野においては、今後、この実行計画にしたがって法整備等が行われることになっています。

 今日は実行計画の対応策として挙げられた19のテーマのうち、「副業・兼業の推進に向けたガイドライン策定やモデル就業規則改定などの環境整備」について確認しておきましょう。

 副業・兼業については、以前から多くの企業が禁止にしていたり、許可制にしていますが、この実行計画でも「新たな技術の開発、オープンイノベーションや起業の手段、そして第2の人生の準備として有効である」として挙げられるように、自社以外で働く時間が結果的に自社での労働にもよい影響を与えることになるとして容認する企業が出てきて注目を浴びています。

 そもそも労働基準法等では副業・兼業する規定はなく、副業・兼業を推進するためのものとして厚生労働省が公開しているモデル就業規則の改定が予定されています。また、副業・兼業が行われることで、企業としては労働時間の管理、割増賃金の支払が複雑になることから、企業が副業・兼業者の労働時間や健康をどのように管理すべきかを盛り込んだガイドラインも策定される予定になっています。

 工程表によると、これらの改定や策定は2017年度中に行われることになっており、法改正が不要なことから、取り掛かるとスピーディーに進められる可能性も高くなっています。まずは企業として副業・兼業をどのように考えるのかを検討していく必要があるのでしょう。


関連blog記事
2017年3月29日「働き方改革実現会議 大注目の「働き方改革実行計画(案)」を公開」
https://roumu.com
/archives/52126469.html

参考リンク
首相官邸「働き方改革実行計画(本文)」
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/pdf/20170328/01.pdf
首相官邸「働き方改革実行計画(工程表)」
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/pdf/20170328/02.pdf

(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/

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