無期転換ルール 対象者の73.1%が未だ無期転換申込権を行使せず

無期転換 今年4月に法施行より5年が経過し、多くの有期契約労働者に無期転換申込権が発生しましたが、実際の企業の状況を聞いていると、思いのほか無期転換の申込みが少ないという印象を受けています。そこで本日は連合の調査より、無期転換の認知状況などについて見ていくことにしましょう。
無期転換ルールの認知状況
 無期労働契約への転換(第18条)の認知状況は以下のようになっています。
ルールの内容まで知っていた 31.7%(昨年15.9%)
ルールができたことは知っているが、内容までは知らなかった 37.0%(昨年32.9%)
ルールができたことを知らなかった 31.3%(昨年51.2%)

 このように認知は進んでいるものの、未だ7割近くの有期契約労働者は無期転換ルールの内容を理解していないということが明らかになりました。

無期転換の申込み状況
 無期転換申込権発生者を対象とした無期転換の申し込み状況の設問の結果は以下のようになっています。
無期転換を申し込んだ  26.9%
無期転換を申し込んでいない 73.1%

 このように未だ73.1%が無期転換申込権を行使しておらず、当初の予想よりも低調な結果となっています。これは、契約期間満了までに申込みを行えばよいという様子見という要素が強いように思われますが、深刻な人手不足により、より良い条件の仕事があれば、そちらに移るという思いがあるのかも知れません。


参考リンク
連合「有期契約労働者に関する調査2018」
https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/chousa/data/20180628.pdf

(大津章敬)

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