派遣労働者以外の就業形態を希望する人が48.9%
改正労働者派遣法施行から平成30年9月30日で3年となり、派遣労働者を受け入れている企業では引続き派遣労働者を受け入れるために既に手続きをした企業、これからされるという企業もあるのではないでしょうか。先日、派遣労働者に関して厚生労働省より「平成29年派遣労働者実態調査の概況」が発表されたことから、本日はこの内容を取り上げてみたいと思います。
まずこれまでの派遣就業の状況について見てみると、派遣の通算期間は、「10年以上」が19.2%ともっとも高く、「5年以上10年未満」19.0%、「3年以上5年未満」16.3%と続いています。派遣として働いてきた通算期間が3年以上の割合は5割以上を占めています。
次に、派遣元との労働契約の期間をみてみると、「2ヶ月を超え3ヶ月以下」が24.0%ともっとも高く、次いで「期間の定めはない」20.9%、「3ヶ月を超え6ヶ月以下」15.4%となっています。また、これを派遣の種類別にみると、登録型では「2ヶ月を超え3ヶ月以下」が31.6%、常用雇用型では「期間の定めはない」が34.2%ともっとも高くなっています。
そして、今後の働き方の希望については、派遣労働者、派遣労働者以外等のいずれかで働きたいかを聞いたところ、「派遣労働者以外(正社員、パート等)の就業形態で働きたい」が48.9%、「派遣労働者として働きたい」が26.8%となっています。そして、「派遣労働者以外(正社員、パート等)の就業形態で働きたい」と回答した人のうち、正社員を希望する人が8割を占めています。また、派遣労働者を希望する人についても、期間の定めのない労働契約により働くことを希望する人が7割を占めています。
このように働く側である派遣労働者の中で雇用の安定を求める人が多く占めています。派遣元だけでなく派遣先においても、どのような目的で派遣労働者の受け入れるのか明確にし、後になってトラブルにならないようにしておきたいものです。
参考リンク
厚生労働省「平成29年派遣労働者実態調査の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/haken/18/index.html
(福間みゆき)
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