今年の最低賃金も大幅引き上げになるようですね
いよいよ9月。朝晩の空気が変わったと感じながら服部印刷に向かう大熊であった。
大熊社労士:
おはようございます。
宮田部長:
大熊先生、おはようございます。いよいよ9月になりましたね。別に夏休みがある訳ではありませんが、なんとなく8月が終わると夏が終わるなぁと思ってしまいます。
大熊社労士:
そうですね。今朝は電車の混み具合も増していましたよ。新学期ですからね。さてさて、9月になったということはそろそろ最低賃金引き上げの準備が必要になります。
服部社長:
確か、今年も大幅の引き上げになったのですよね?確か全国加重平均で27円の引き上げだとか。
大熊社労士:
はい、その通りです。国の方針としては毎年3%程度の引き上げを行い、全国加重平均で1,000円を目指すとされていますが、今年も概ねその方針通りの引き上げとなっています。先週から正式に官報に掲載が始まっていますが、その最新情報は以下に掲載されています。
https://pc.saiteichingin.info/table/page_list_nationallist.php
服部社長:
東京と神奈川は遂に1,000円を超えたのですね。東京が1,013円、神奈川が1,011円となっていますよ。
大熊社労士:
そうですね。4桁の最低賃金というのは新鮮ですね。これにより全国加重平均額は901円となりました。
福島さん:
先ほど、国の方針としては全国加重平均で1,000円を目指すというお話をお聞きしましたが、そうなるとまだ100円程度は上がるということですか?
大熊社労士:
まあ、そういうことになるのだと思います。
服部社長:
確かにそうですね。これはなかなか大変だ。
大熊社労士:
間違いなく生産性の向上による収益力のアップが欠かせなくなりますね。更には同一労働同一賃金の流れもありますので、今後、人件費の負担に耐え切れなくなる中小企業が増加する恐れもあるのではないかと考えています。
服部社長:
そうですね。宮田部長、今年についてはまず最賃割れがないように確実にチェックしておいてくださいね。
宮田部長:
承知しました!
>>>to be continued
[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
こんにちは、大熊です。今回は10月より改定される最低賃金について取り上げました。今年も大幅引き上げになりますので、高齢者やパートタイマーなどを中心に最低賃金未満の賃金となっていないか確実にチェックを行っておきましょう。また場合によっては高卒初任給などでの最低賃金割れが出るケースもあるかも知れませんので、あわせて確認を行っておきましょう。
参考リンク
厚生労働省「令和元年度 地域別最低賃金全国一覧」
https://pc.saiteichingin.info/table/page_list_nationallist.php
(大津章敬)