愛知労働局 脳・心臓疾患に関する事案の労災支給決定が3年ぶりに増加

 愛知労働局は先日、「平成30年度 過労死等の労災補償状況」の取りまとめ結果を発表しました。そこで本日はそのポイントについて確認しておきましょう。
脳・心臓疾患に関する事案の労災補償状況
請求件数は30件で前年比10件減、うち死亡11件(同4件増)。
支給決定件数は13件(前年比3件増)で、3年ぶりに増加した。
業種別での支給決定件数は、「運輸業、郵便業」が9件、「建設業」が2件、次いで「製造業」、「情報通信業」が各1件となっている。
支給決定をした事案の13件は、すべて1か月平均80時間以上のの時間外労働が認められる。

精神障害に関する事案の労災補償状況
請求件数は81件で、前年比10件減。
支給決定件数は20件(前年比2件の増)。
業種別での支給決定件数は、「製造業」「運輸業、郵便業」の5件がもっとも多く、次いで「医療、福祉」3件となっている。
出来事別の支給決定件数は、「極度の長時間労働」「(重度の)病気やケガをした」が各3件ともっとも多い

 上記のように、特に「脳・心臓疾患に関して労災補償状況」の支給決定した事案では、すべて長時間労働が認められており、長時間労働により疾患が引き起こされたことが想定されます。企業においては従業員の健康管理のためにも適正な労働時間の把握に努め、心身ともに健康で働くことができる職場環境を整えていきましょう。


参考リンク
愛知労働局「平成30年度 過労死等の労災補償状況」
https://jsite.mhlw.go.jp/aichi-roudoukyoku/content/contents/000477664.pdf

(渡たかせ

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