平成22年度の愛知労働局管内のサービス残業是正 100万円以上は50社で平均は1,678万円

money サービス残業が社会問題化してからかなりの期間が経過しますが、最近も多くの企業で退職者や在職中の従業員からの請求が多く行われています。各地の労働基準監督署においても企業に対して、是正勧告などを行っていますが、先日、愛知県における平成22年度の不払い残業の是正状況の調査結果(支払額が1企業当たり合計100万円以上となったもの)が発表されました。

 これによれば、是正企業数は50社(前年度比15社(23%)の減)、事業場数は1,139事業場(前年度比902事業場(480%)の増)、対象労働者数は7,042人(前年度比945人(11%)の減)、支払われた割増賃金の合計額は8億3,948万円(前年度比534万円(0.6%)の増)となっています。企業平均では1,678万円、労働者平均では11万円という内容。更にそのうち、1企業当たり1,000万円以上の割増賃金の支払が行われた事案をみると、是正企業数は19社(全体の38.0%)、対象労働者数は4,807人(全体の68.3%)、支払われた割増賃金の合計額は7億3,318万円(全体の87.3%)であり、企業平均では3,858万円、労働者平均では15万円となっています。

 この問題は従業員の権利意識の向上や労務に関する情報の氾濫により、引き続き高水準で発生することが予想されますので、企業の労働時間管理のあり方の見直しが求められるところでしょう。


参考リンク
愛知労働局「監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成22年度)」
http://aichi-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/jirei_toukei/roudoujikan_kyujitsu_kyuka/oshirase.html

(大津章敬)

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