海外赴任者の介護保険
【質問】
3年の予定で海外赴任中の従業員が今月40歳に到達しました。この従業員から介護保険料の徴収は必要なのでしょうか。
【回答】
介護保険は、日本に住所を有する40歳以上の者が被保険者となるため、日本に住民票が残してあるか否かがポイントとなります。
そもそも、介護保険の被保険者とは、以下のように定められています。
① 介護保険 第1号被保険者
日本国内に住所を有する65歳以上の者
② 介護保険 第2号被保険者
日本国内に住所を有する40歳以上65歳未満の医療保険加入者
<日本の住民票を除票している場合>
日本国内に住所を有していない状態となるため、介護保険の被保険者とならず、保険料を支払う必要はありません。手続きとしては、「介護保険適用除外等該当届」に住民票の除票を添付のうえ、年金事務所へ提出します。
<日本の住民票を除票していない場合>
日本国内に住所を有したままとなるため、介護保険の被保険者となります。よって、通常の従業員と同様に、40歳に到達した月分から、介護保険料を徴収します。
今回のケースでは、3年の予定で海外赴任中のため、住民票を除票しているものと推測されます。よって、40歳に到達した月に「海外保険適用除外等該当届」に住民票の除票を添付して、管轄の年金事務所へ届出をすることで、介護保険料が免除されることになります。なお、帰国した際には被保険者となるため、「介護保険適用除外等非該当届」を提出して、介護保険料を払う必要があります。(佐藤浩子)
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