広東省深圳市、外国人の社会保険料納付始まる

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 2010年10月の「中華人民共和国社会保険法」公布、及び20117月の施行に伴って、外国人の社会保険料納付に関する情報が気になるところですが、この度、広東省深圳市での納付、徴収が開始されました。進出企業からの情報に拠りますと、深圳市坪山鎮の工場、南山区の事務所等、既に外国人の社会保険登録や納付の指示があったのは一部の地域の政府からではありますが、深圳市全体が納付の指導を始めるものと見られています。深圳は日系企業、特に製造業が多く集積する地域でもあり、今回の深圳市での納付開始により進出企業への影響は否めません。

 主要地域の中で既に納付が始まっているのは、北京、蘇州、無錫、昆山、青島など一部の地域に限られてはいますが、大連においては一旦納付を開始したものの、現地の日系企業参加団体からの申し入れにより、現在は中止されている等、地域によっては混乱を招いている様相を呈しております。

 小生がいる上海市は日系企業が最も多く進出している地域ですが、上海市に限って言えば、まだ納付の兆候すら聞こえてきません。昨年10月から厚生労働省と中国人力資源社会保障部とを中心とした「2国間による社会保険条約に関する協議」も開始しておりますが、
昨今の日中関係の悪化に伴い、協議が果たしてどこまで進んでいるか不透明な状況でもあります。中国現地に法人をお持ちの企業は今後の情報収集を不断なく行っていただくと共に、当方からも随時情報提供に努めますので、欠かさずチェックをお願い致します。(清原学)

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