愛知県内の労働組合員数は雇用環境の改善により前年比0.4%増加の765,252人

労働組合 愛知県では、厚生労働省の委託を受けて県内の労働組合の組合員数、加盟組織系統など労働組合組織の実態を明らかにするために「労働組合基礎調査」を毎年実施していますが、先日、その最新の結果(平成25年6月30日現在)をとりまとめました。以下ではそのポイントを見ていきましょう。
組合数 2,605組合【前年比】23組合(0.9%)減少
組合員数 765,252人【前年比】2,878人(0.4%)増加
推定組織率 22.2%【前年差】 0.7ポイント低下

 このように推定組織率が下がる一方で、組合員数が増加しています。つまり、組合離れは進んでいるものの、愛知県の雇用者数が増加したことにより、結果的に組合員数が増加したということになります。更に産業別の組合員数を詳細を見ていくと、「製造業」が377,338人(全労働組合員数の49.3%)ともっとも多く、次いで、「卸売業,小売業」が80,034人(同10.5%)、「運輸業,郵便業」が61,048人(同8.0%)となっています。なお、労働組合員数がもっとも増加したのは「製造業(4,033人増)」で、次いで、「卸売業,小売業(1,582人増)」となっていますが、県内の様々な雇用統計を見ていると、製造業の雇用は頭打ち状態にありますので、今後は徐々に組合員数の減少が見られると予想されます。

 一方、最近はいわゆる非正規従業員が増加していますが、パートタイム労働者の労働組合員数を見ると、3年連続の増加(1,001人増)となり、全労働組合員数に占める割合も3年連続で上昇(0.1ポイント上昇)となっています。もっともこれも非正規労働者の増加割合と比較すると極少数であり、パートタイム労働者の組織率は相変わらず低水準にあることが分かります。最近は非正規従業員が非組合員であるために、労働組合が過半数を占めることができない例が増加しており、今後は労働組合のあり方も見直しが進められていくことでしょう。


参考リンク
愛知県「平成25年労働組合基礎調査結果について」
http://www.pref.aichi.jp/0000067604.html

(大津章敬)
http://blog.livedoor.jp/otsuakinori/

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