上海市の最低賃金が2014年4月1日より月額1,820元に引き上げられます

 中国の上海市では、毎年この時期に最低賃金の見直しが行われます。今年も、3月28日に、上海市人力資源・社会保障局より、上海市の最低賃金を2014年4月1日より引き上げることが発表されました。

 今回の引き上げは前年の上昇率(11.7%)を上回る上げ幅であり、1ヶ月の最低賃金は、12.3%増の1,820元(現行:1,620元)となりました(日本円換算では約30,000円[1元=16.5円計算])。また、1時間当たりの最低賃金(非全日制労働者、いわゆるアルバイトに対する時給)についても同様に引き上げがあり、3元増の17元(現行:14元)となっています。

 これにより、上海市の最低賃金は、広東省深セン市を抜いて中国国内第1位の水準となっています。

 上海に進出している企業においては、今回の最低賃金引き上げを受けて、最低賃金以上の支払いがされているか確認を行わなければならないのはもちろんですが、最近は、欧米企業も含めて人材確保の観点から賃金の大幅な引き上げが行われておりますので、処遇面で他社に劣後することがないように賃金水準の見直しを考えなければならないのではないかと思います。(佐藤和之)

<参考リンク>
上海市人力資源・社会保障局 2014年3月28日発表
http://www.12333sh.gov.cn/200912333/2009xxgk/zhxx/gfxwj/shbx/201403/t20140328_1160243.shtml

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