2014年の大学卒業予定者の平均月給は3945元
製造業を中心にここ数年、中国は慢性的な人手不足が続いています。
一方で学卒者の就職率は4割にしか満たないというデータもあったりして、
いずれにせよ新卒者と経験者のアンバランスの問題は、中国の雇用市場の上で非常に悩ましい問題です。
新卒者にとっては、長い冬の時代が続いています。
先日、中国の新聞「広州日報」に、2014年度の大学卒業者の初任給についての記事が載っていました。
それによれば、今年の初任給は平均で3945元とのこと。
方や新卒者側からは平均4357元の給与を期待していたということで、約400元ほどの乖離があるようです。
就職希望地域では、北京・上海・広州が憧れの地だそうです。
ただ、これら都市部での就職希望者は年々低下していて、省都地域での就職希望が増加しています。
物価の高い地域で貯えもままならない都会よりも、自宅から通勤できる地元志向が高まっているのでしょうか。
また、希望就職先でみると、国有企業、三資企業、公務員、民間企業の順で高く、
民間企業への就職人気が非常に低く、「親方日の丸志向」が高いのは、景気の鈍化を暗示しているのかも知れません。
希望職種では、人事、事務、技術の順で高く、ホワイトカラー志向が高まっていると同時に、製造は不人気。
中国は世界の工場を少しずつ脱してきている傾向が見られ、製造業にとっては人材確保に増々影響を及ぼしそうです。
2014年5月21日 清原学