海外赴任規程の落とし穴(国によって異なるタクシー事情)

3ea1a20aこんにちは。服部@名南経営です。
 企業の海外進出に伴って、海外赴任規程の整備を支援させて頂くことがしばしばあります。
 そして、そうした整備の支援の中で、「白タクに乗車してはならない」ことを服務規律に記載することがありますが、ある企業様(A社)のところでチェックをしていた際、そのような記載が既にありました。
 どうやら偶然にも、我々が支援をした別の海外進出企業(B社)と関係が深いようで、海外赴任規程をほぼそのまま転用をさせてもらったようなのですが、規程というものの存在意義がわかっているのかと恐ろしく感じました。
 というのも、A社の海外進出先はタイ、B社の海外進出先は中国(華南エリア)で、タクシーそのものの対応ルールはまるで異なるためです。

 中国では、例えば深センを例にとると、タクシーがなかなか捕まらず、平気で白タクが跋扈しています。香港の羅湖を抜けて中国の深センに入ると、通常のタクシーは30分以上も並ぶ行列ができていますので、白タクが声を掛けてきます。当然、ボッタくりタクシーであるため、どんなに急いでいても白タクは赴任者や出張者には禁じなければなりません。

 ところが、タイはどうかといえば、確かに白タクは存在しますが、そもそもバンコク市内では通常のタクシーが比較的捕まえやすい環境にあり、白タクには通常2人以上乗っていることが多いため、一般人の感覚では白タクに乗ることはまずありません。むしろ、タイでは、メーターを使わずに走ってボッタくるタクシーも少なくないことから、「白タク禁止」ではなく規程には「メーター不使用のタクシーは禁止」とすべきです。

 他方で他国に目を向けると、香港では「的士」と書かれている赤いタクシーは、違法行為をしようものなら現地で派手にマスメディアによって報道されるのがオチですので、日本人女性がひとりで乗車しても安心&安全とも言われていますし、タクシー台数も多いため、わざわざ白タクに乗るという選択肢はありません。また、インドでは、白タクで声を掛けてくるというのは怪しさ300%ですから、まず乗車しないでしょうが、現地の赴任者曰く「流しのタクシーには乗るな」とのことで、そうなると「会社契約のタクシーしか乗車してはならない」というのが規程におけるルールとなります。

 といったように、ルールひとつとってみても、ある国で適用されるルールと別の国で適用されるルールはまるで違うことが少なくありませんから、海外赴任規程に意味を持たせるためには、その国の状況を意識して作成をしなければならないことは、言うまでもありません。

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