安全衛生法関係の処分が前年比12件増 愛知労働局の司法処理状況

6月30日 労働トラブルは依然として高水準で推移していますが、愛知労働局は、労働基準法、労働安全衛生法など労働関係法令の違反のうち、特に重大・悪質な事案に対しては行政指導にとどまらす、行政処分、特別司法警察の権限を含めた厳正な対応、いわゆる司法処分を行う方針としています。先日、平成26年に管下14労働基準監督署(支署)が送検した司法処理の状況の集計が公開されましたので、本日はそのポイントについて見ていくこととしましょう。

平成26年の送検件数は67件と、前年と比較して3件(4.7%)の増加となっている。
主要違反事項別の内訳を見ると、労働基準法・最低賃金法違反 27件、労働安全衛生法違反が40件となっている。
労働基準法・最低賃金法違反の中では、賃金不払(退職金含む)が21件と大半を占めている。残り6件は労働時間・休日・休憩・休暇であった。
労働安全衛生法違反のうち、機械等へのはさまれや高所からの墜落等の危険の防止措置についてが29件、労災かくしが6件であった。

 賃金不払、労働時間違反は前年から横ばいとなっているものの、製造業、建設業での死亡災害など重篤な労災事故における危険防止装置違反が前年比12件増と目立っています。製造業や建設業に限らずどの業種においても、どこに危険が潜んでいるのかを確認し、予め防止対策をとっておきたいですね。


参考リンク
愛知労働局「愛知労働局における司法処理の状況」
http://aichi-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/var/rev0/0113/9938/201564182217.pdf

(日比野志穂

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