女性従業員の平均勤続年数が2倍超に改善!【愛知県働き方改革】取組み事例【大同特殊鋼株式会社】

20150804 愛知県では「愛知の働き方改革」として、労働者の生活スタイルや家庭責任、地域貢献等に対応できる、多様な働き方・効率的な働き方を勧めるため、県内企業の働き方改革の取組み事例を紹介していますが、今回は大同特殊鋼株式会社の取組みを紹介します。

 大同特殊鋼株式会社では、「ワークライフバランスの実現に向けた取組み」「育児・介護との両立支援制度」「多様な休暇制度」「女性の活躍推進に向けた取組み」など4本の柱で、様々な取組みをおこなっていますが、今回はその中から2つの取組を紹介します。

 1つ目は検討委員会の設置です。誰もが安心して働ける職場づくりを目指し、労使で検討委員会を設け、労働時間の削減、育児・介護との両立支援、従業員の健康増進に向けた継続的な検討・改善に取り組んでいるとのことです。やはり継続的な改善のためには、問題発見や解決を実行する常設的な機関が重要であると感じます。

 2つ目は育児や介護との両立支援の取組みです。育児では子女が小学3年生修了まで1日あたり2時間までの勤務時間短縮を認めたり、小学校卒業前の子女の看護では、子女の人数を問わず年10日の有給特別休暇を認めています。また年10日の有給特別休暇を取得することができます。会社の体力に合わせて、どこまで制度として整備できるかのハード面の検討と「お互い様の精神」をどのように引き出していけるかなどソフト面の運用がポイントとなりそうです。

 大同特殊鋼株式会社ではその他、フレックスタイム制度や失効してしまう年次有給休暇について最大55日まで積み立てが可能な制度など様々な取組みによって、女性従業員の平均勤続年数が8.4年(2001年)から18.8年(2014年)に伸び、女性役職者比率(係長以上/女性従業員数)が3.7%(2001年)から20.7%(2014年)に上昇しています。多様な働き方を認めることで見えやすいコスト負担は増えますが、休暇対応のための業務標準化、勤続年数が延びることによる社内スキルの向上、育成コストの削減などの効果や見えにくいコストと比較検討してみてはいかがでしょうか?

 このほかにも以下のリンクから愛知県各企業の取組みを確認することができますので、興味のある方は是非確認してみてください。


参考リンク

愛知労働局「愛知の「働き方改革」事例を掲載しました!」
http://aichi-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/riyousha_mokuteki_menu/jigyounushi/jigyounushi_jouhou/hatarakikata-jirei.html

(中島敏雄

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