日中社会保障協定の締結に向けた政府間交渉が再開

017 2012年3月の開催を最後に交渉が止まっていた、日中社会保障協定(仮称)の締結に向けた政府間の会合が2015年11月3日から6日まで、東京において開催され、交渉が再開されました。

 日本と中国の間には、未だ社会保障協定が締結されていません。そのため、現在は、日本人を含む外国人の社会保障制度適用が義務化されている中国の一部地域へ派遣されている中国赴任者および日系企業においては、日中双方の社会保障制度へ加入し、社会保険料等を二重払いしなければならないという問題が生じています。同協定が締結されれば、日中両国からそれぞれ相手国への赴任者について、このような問題解消し、個人および企業の負担を軽減されることとなります。

 今回の会合においては、まず、双方の国の社会保険制度の概要や、前回交渉から現在に至るまでに双方の国で変更となった制度内容についての確認が実施された上で、主要な論点について集中的な議論が実施されたとのことです。

 次回交渉の具体的な日程等までは確定していませんが、日中双方、今後とも積極的に協議を推進していくことで一致しているようです。噂では2016年の春をめどに締結することを目指しているとの話も聞こえてきますが、いずれにせよ、早期の締結実現が待ち望まれます。(佐藤和之)

<参考リンク>
日中社会保障協定(仮称)第4回政府間交渉(結果)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_002620.html

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