海外療養費/不正申請の対策強化のため、申請書類が煩雑化

iryou_nyuin 健康保険の制度では、海外旅行中や海外赴任中に急な病気やけがなどによりやむを得ず現地の医療機関で診療等を受けた場合に、帰国後、申請により医療費の一部の払い戻しを受けられる、海外療養費という制度があります。この海外療養費制度では、海外現地での実費ではなく、日本国内の医療機関で同じ傷病を治療した場合にかかる治療費を基準に計算した額から自己負担相当額を差し引いた金額が支給されます。

 その申請を行う際には、下記の種類の提出が必要となっていますが、今回、行政内部の通達が出され、今後は不正申請への対策として、治療の事実を確認するため、さらなる書類の添付が求められるようになりました。海外療養費の申請をされる際には、ご注意ください。(佐藤和之)

<申請時に必要となる書類>
○療養費支給申請書
○診療内容明細書とその日本語訳
○領収明細書とその日本語訳
○現地で支払った領収書の原本
●旅券、航空券その他の海外に渡航した事実が確認できる書類の写し
●保険者(協会けんぽ等)が海外療養の内容について当該海外療養を担当した者(海外現地の医療機関の医師)に照合することに関する当該海外療養を受けた者の同意書

※●印が今回追加された書類

<参考リンク>
「健康保険法施行規則等の一部を改正する省令等の公布について(通知)」
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T160208S0010.pdf

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