【働き方改革】急病になった子供の親社員を救う一部在宅制度!ブラザー工業株式会社の取組
愛知県では「愛知の働き方改革」として、労働者の生活スタイルや家庭責任、地域貢献等に対応できる、多様な働き方・効率的な働き方を勧めるため、県内企業の働き方改革の取組み事例を紹介していますが、今回はブラザー工業株式会社の取組を紹介します。
ブラザー工業株式会社では、従業員のワーク・ライフ・バランスの実現と心身の健康維持を目的に、新しい働き方や年次有給休暇の取得促進に取り組んでいます。特に、今後は女性の一層の活躍を推進するうえで、長時間労働を見直し、男性と同等のキャリアを可能とする環境整備が必要と考えています。また、社内で多様な働き方を推進し、国籍、性別、文化の違う社員が能力や個性を充分発揮することで、社員が「明るく、楽しく、元気に」働く、強い組織になるというトップメッセージを発信し、年次有給休暇取得促進、育児・介護のための制度の拡充、在宅勤務制度の新設などに取り組んでいます。今回はその中から在宅勤務制度に関する取組を紹介します。
2015年10月よりスタートした在宅勤務制度には2種類の制度が用意されています。1つは育児や介護を行う勤続3年以上の社員を対象とした週2日まで利用できる在宅勤務制度です。その目的は育児や介護を行う社員の能力発揮の機会選択を広げ、早期の復職を促すことや復職後のキャリアの停滞を避けることを目的としたものです。2つ目は一部在宅制度と呼ばれるもので、子の急病などで早退する場合に所定労働時間勤務できなかった際に、当日の在宅で労働した時間を通算することができ、会社で勤務したものと扱う制度です。
2つ目の一部在宅制度は非常に興味深い制度です。たとえば子育て中の子供と配偶者がいる社員は2つのタイプに分けられます。1人目は子の急病などのアクシデントの際になんとか代替措置をとって帰宅できる社員です。2人目は代替措置をとることができないために帰れず、配偶者や子供との間に溝ができてしまう社員です。今回ご紹介する一部在宅勤務制度は、後者の社員に一度帰宅して子供を迎えに行ってから、その後自宅で仕事をするという新たな選択肢を与えることになります。機密管理や労働時間の認定など超えるべきハードルも多そうですが、子育て世代の社員にとってはとても魅力的な制度のように思います。
このほかにも以下のリンクから愛知県各企業の取組みを確認することができますので、興味のある方は是非確認してみてください。
参考リンク
愛知労働局「愛知の「働き方改革」取組事例」
http://aichi-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/riyousha_mokuteki_menu/jigyounushi/jigyounushi_jouhou/hatarakikata-jirei.html
(中島敏雄)
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