初めて減少に転じた愛知県の海外進出企業数

無題 先日、公益財団法人あいち産業振興機構が「2015年における愛知県内企業の海外事業活動調査結果」を発表しました。

 この統計調査によると、愛知県内に本社を置く企業の海外進出数は、2015年12月末時点で941社となっており、全面撤退企業数(16社)が新規進出企業数(9社)を上回り、1987年の調査開始以来初の減少に転じています。

 また、今後の海外拠点の方向性についてのアンケート結果をみると、海外拠点を「減少させる」と回答した企業は3.3%であり、大企業においては拠点を「減少させる」と答えた企業はなかったということですから、製造業を中心とする愛知県の企業では、新規進出は頭打ちとなったものの、撤退をするわけではなく、海外事業全体では現状維持の方向性であることが読み取れます。

 その中でも製造業の新たな拠点展開としては、今後の進出先として、ベトナム、タイ、メキシコという国々が上位に挙がっており、人件費メリットが弱まった中国に加え、いわゆる「チャイナプラスワン」としてASEANやメキシコへとシフトしてきていることが統計からもわかる結果となっています。(佐藤和之)

<参考リンク>
公益財団法人あいち産業振興機構「2015年における愛知県内企業の海外事業活動調査結果」
http://www.aibsc.jp/tabid/452/Default.aspx

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