無災害みんなで迎える明るい新年!12月は職場の年末安全衛生推進運動実施期間です!

20161026 愛知県内における労働災害の死亡者数は2015年に過去最少を記録したものの、なお48人の尊い命が失われました。また休業4日以上の死傷災害についても、ここ数年6,500人前後の被災者数で増減を繰り返し、減少が滞っている状況ですが、2015年も6,349人が被災しました。

 このような中で愛知県労働局および各労働基準監督署は、年の瀬を迎える慌しさの中で、不幸な労働災害により、働く仲間の誰一人として怪我をすることなく、明るく新たな年を迎えられる職場を作ることを目指して、スローガンを「無災害 みんなで迎える 明るい新年」と定め、危険源の性質に着眼したリスクアセスメントの手法を用い、論理的な安全衛生管理の推進と定着のため2016年度職場の年末安全衛生推進運動を展開することとなりました。

 この期間の主な実施内容は以下の通りとなっています。
全業種の事業場で取組む事項
(1)経営トップが安全衛生管理方針を作業者に対し所信表明し、運動期間中に職場巡視を行うなど職場の安全衛生対策への積極性を示し、作業者の安全意識高揚のための啓発を実施。
(2)設備・機械等の危険源の性質ごとに安全衛生対策が適切に講じられているか、リスクアセスメント手法等を用い対策状況を確認し、より安全な対策への移行が図れないかを検討。
(3)「故障中」、「要修理」等の表示のまま放置された設備や、仮囲い、三角コーンやトラロープでの区画による接近防止のための応急対策のまま、大きなリスクを放置しているような箇所への適切な恒久的安全衛生対策の実施。
(4)職場で使用している化学物質について、譲渡者・提供者等から安全性データシート(SDS)を入手し、そのSDS情報を利用した、ばく露防止等安全な取扱い方法や異常時の対処方法等の教育、保護具の点検などの安全衛生管理の実施。
(5)各作業者による安全衛生作業マニュアルの再読・再確認による安全作業手順の遵守。
(6)時節柄、積雪・道路凍結等自然環境への対応として靴等の滑り止め、冬用タイヤへの換装、チェーン等の準備。
(7)腰痛予防、過重労働防止、メンタルヘルス対策等の推進
業種毎で取組む事項
ア 製造業・商業・接客娯楽業
冬休みにおける学生アルバイトの就労増加、年末年始の繁忙対応のために採用されるパート等臨時作業者などへの就業時の安全衛生に関する雇入れ時教育の確実な実施と、未熟練な作業者へのOJTによる安全作業方法の習熟訓練の実施等。
イ 建設業
年度末竣工等をひかえ、入場作業者数が増加する傾向にある年末に、繁忙のため新規入場者教育が割愛されることがないよう、業界として教育の徹底と、安全な作業床と昇降設備の確保を前提とする墜落防止対策の徹底。
ウ 道路貨物運送業・陸上貨物取扱業
年末用品等の配送増加など繁忙が予想され、長時間運転等による過重労働の発生抑止のほか、交通労働災害防止対策のためのガイドライン、荷役作業の安全対策ガイドライン等に基づく管理の徹底。

 年末の忙しい時期は安全が疎かになりがちですが、職場のみんなで明るい新年を迎えられるように安全衛生を意識しながら業務を進めたいところです。


参考リンク
愛知労働局「平成28年度 職場の年末安全衛生推進運動」
http://aichi-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/jirei_toukei/anzen_eisei/oshirase/nenmatu-undou.html

(中島敏雄)

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