2022年度の新入社員 「20時間以下の残業しか許容できない」という回答が59.9%
2022年7月19日の記事「2022年度の新入社員の理想とする年収が大幅増加 35歳時点で6,953,122円」でも取り上げた産業能率大学総合研究所の「2022年度 新入社員の会社生活調査(第33回)」ですが、非常に興味深い内容が多く見られますので、本日はこの中から、「1か月の残業時間について、あなたは何時間程度なら許容できますか?」という設問の回答について見ていきます。
以下がその結果となりますが、( )内に比較のため、5年前の2017年度の調査結果も記載しておきます。
0時間 2.1%(2.1%)
1~10時間 20.1%(13.1%)
11~20時間 37.7%(27.9%)
21~30時間 21.7%(24.9%)
31~40時間 10.7%(14.1%)
41~50時間 1.6%(9.2%)
51~60時間 1.6%(4.6%)
60時間超 4.5%(4.0%)
20時間以下の割合は、2017年度が43.1%であったものが、今年度は59.9%と16.8ポイントも大幅に増えており、新入社員世代が残業を従来以上に忌避している傾向が見て取れます。前回の記事では、賃金の高さに対する意識が急速に強まっていることをお伝えしましたが、これらの結果からは、短い時間で効率的に稼ぎたいという「コスパ重視」の仕事観が見て取ることができます。
いずれにしても、残業が常態化している企業では安定的な若手の採用と定着を進めることが難しい時代になっていることは間違いないでしょう。
関連記事
2022年7月19日「2022年度の新入社員の理想とする年収が大幅増加 35歳時点で6,953,122円」
https://roumu.com/archives/112741.html
参考リンク
産業能率大学総合研究所「2022年度 新入社員の会社生活調査(第33回)2022/7/8」
https://www.hj.sanno.ac.jp/cp/research-report/2022/07/08-01.html
(大津章敬)