4月1日に改正される労働時間等見直しガイドラインのポイント

4月1日に改正される労働時間等見直しガイドラインのポイント 先日、「労働時間等見直しガイドライン」(労働時間等設定改善指針)が改正されました。この改正は「明日の安心と成長のための緊急経済対策」等を踏まえ行われたものであり、年次有給休暇を取得しやすい環境の整備に向けた関係者の取組の促進を図ることが目的とされています。今日はこの改正の概要について取り上げてみましょう。


 このガイドラインは、事業主などが、労働時間等の設定の改善について適切に対処するために必要な事項について定められたものとなっています。今回の改正では、特に年次有給休暇についてポイントが置かれており、年次有給休暇取得促進に関して、以下のような改善を事業主に促しています。



労使の話し合いの機会において年次有給休暇の取得状況を確認する制度を導入するとともに、取得率向上に向けた具体的な方策を検討すること
年次有給休暇取得率の目標設定を検討すること
計画的付与制度の活用を図る際、連続した休暇の取得促進に配慮すること
2週間程度の連続した休暇の取得促進を図るに当たっては、当該事業場の全労働者が長期休暇を取得できるような制度の導入に向けて検討すること


 労働時間の短縮は比較的堅調に進められているものの、年次有給休暇取得率は、近年5割を下回る水準で推移しているということでこのような改善を事業主に促しています。この改正は平成22年4月1日に適用されることになっており、労働基準法や育児・介護休業法の改正とともに、年次有給休暇のあり方について考えてみたいものです。



関連blog記事
2010年1月5日「政府の新成長戦略に見る人事労務分野の対策」
https://roumu.com
/archives/51675465.html


参考リンク
厚生労働省「年次有給休暇を取得しやすい環境の整備に向け、関係者の取組の促進を!~「労働時間等見直しガイドライン」の改正~」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000004wti.html


(宮武貴美)

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