本日より実施される雇用調整助成金の更なる要件緩和
2010年10月12日のブログ記事「雇用調整助成金 円高対策で12月より更なる要件緩和が実施されます」では、雇用調整助成金の要件について更なる緩和内容のご案内をしました。この具体的内容はこれまでなかなか明確にされてきませんでしたが、昨日、厚生労働省のホームページで発表がありました。具体的には、前回のブログのとおり、以下のいずれにも該当する場合についても、雇用調整助成金の支給の対象となります。
円高の影響により生産量等の回復が遅れていること
最近3か月の生産量等が3年前の同時期に比べ15%以上減少
直近の決算等の経常損益が赤字
この取り扱いが対象となる期間は、大企業は対象期間(※)の初日が平成22年12月14日から平成23年12月13日、中小企業は対象期間の初日が平成22年12月2日から平成23年12月1日の間にあるものに限られます。
※事業主の方が初回の計画届けを提出した際に自ら指定する助成対象となる期間(1年間)をいい、生産量要件は対象期間ごと(1年ごと)に確認
どのような証明が必要になるかに関心が集まっていた「円高の影響」についてですが、該当するか否かの判断では「円高の影響による輸出量の減少、輸出関係の受注の減少」、「円高の影響により取引先が海外への発注に移行したことや、経費削減したことによる受注の減少」、「円高の影響による外国人観光客等の減少」といった例が挙げられており、申出書には具体的内容を記述する欄が設けられています。「円高の影響による内需の冷え込みのため生産量が減少」といった、円高の影響が明確に説明できないものについては対象とならないと明記されています。
この要件緩和に関するリーフレットは以下でダウンロードできます。
「雇用調整助成金 円高の影響を踏まえ、3年前(リーマンショック前)の生産量との比較を可能にしました!」
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/50957857.html
また厚生労働省のホームページではガイドブックと様式ダウンロードも開始されましたので、こちらもご利用ください。
雇用調整助成金及び中小企業緊急雇用安定助成金ガイドブック
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/a05-1.html
雇用調整助成金及び中小企業緊急雇用安定助成金の様式ダウンロード
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/a04-1.html
関連blog記事
2010年10月12日「雇用調整助成金 円高対策で12月より更なる要件緩和が実施されます」
https://roumu.com
/archives/51788829.html
2010年9月16日「11月1日申請分より雇用調整助成金の不正受給防止対策が強化されます」
https://roumu.com
/archives/51781048.html
参考リンク
厚生労働省「雇用調整助成金の生産量要件を緩和します」
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/a06-1.html
(宮武貴美)
当社ホームページ「労務ドットコム」にもアクセスをお待ちしています。
当ブログの記事の無断転載を固く禁じます。