外国人技能実習生に関する労働基準関係法令違反率は過去最高の74%

外国人技能実習生に関する労働基準関係法令違反 厚生労働省は先週、「最近における外国人技能実習生の労働条件確保のための監督指導及び送検の状況」の平成22年調査結果をまとめ、公表しました。

 全国の労働基準監督機関では、平成22年に実習実施機関に対し3,145 件の監督指導を実施しましたが、このうち74.0%に当たる2,328件で労働基準関係法令違反が認められ、外国人技能実習生に係る重大または悪質な労働基準関係法令違反により18件の送検が行われました。

 なお主な違反内容および平成18年以降における違反事業場数は次のとおりとなっており、やはり労働時間や賃金、安全衛生関係の違反が多くなっています。
労働時間(労働基準法第32条)   929件(29.5%)
割増賃金不払(労働基準法第37条) 690件(21.9%)
賃金不払(労働基準法第24条)   406件(12.9%)
労働条件の明示(労働基準法第15条)405件(12.9%)
寄宿舎関係(労働基準法第96条)  309件(9.8%)
安全衛生関係(労働安全衛生法関係)1,337件(42.5%)
最低賃金(最低賃金法第4条)    174件(5.5%)
※数値は違反事業場数(違反率)。

 厚生労働省としては今後も事業主に対する法令の周知徹底を図るほか、積極的に監督指導を実施し、指導に従わないあるいは法違反を繰り返すなどの事業場に対しては送検を行うなど厳正に対応するという方針を打ち出しています。技能実習生を採用している企業においては改めて、その体制の確認が求められます。


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参考リンク
厚生労働省「最近における外国人技能実習生の労働条件確保のための監督指導及び送検の状況」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/gaikokujin-kakuho/index.html

(大津章敬)

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